子どもは常に遊びが優先。

「久々にお風呂に行こうか」

「いいねえ。行く行く」とチャック。
近くのスーパー銭湯は入浴料が高いから、
少し離れているけど新しくできた安い「○○○○湯」に行くことに。
ママは夕食の準備のため今回はパス。

 

「チャック、女風呂ひとりで入れる?」

「無理、無理、無理」
「じゃあ、パパといっしょに男風呂に入る?」
2年ほど前までは、よろこんで男風呂にいっしょに入ったが最近は、

「恥ずかしいから」と敬遠気味。
でも今回は「う、うん」。
新しく初めて行くことの興味のほうが勝ったのだろう。

 

さっそく、着替えとお風呂の準備をして車に乗り込んだ。

 

「○○○○湯」に到着後、受付を済ませ男風呂に。
チャックは服を脱ぎ、まずは家の風呂に入るときのように体重計に乗る。
大きな声で、「パパー、○○.(点)にじゅう!」
小数点未満の数字の読み方がおかしい。

(ま、いいか)

 

中に入ると、大きな風呂が3つあり順番に浸かった。一つは源泉かけ流しで、肌がツルツルに。
気持ちよく浸かっていると
「パパー、熱くなってきた」
「少しお湯から上がればいいよ」
「わかった」
「パパー、熱いはず。395度もあるよ」(えっ)
それぞれの風呂にはお湯の温度が表示されており、
今度は小数点を勝手に飛ばしてしまっている(ま、いいか)
隣で静かに使っていたおじさんも苦笑いである。

 

「パパー、水風呂に行ってくるね」
と走って行った。
しばらくしても戻ってこないので見に行くと、
水の中に頭を入れて遊んでいる。(プールと同じ気分)
水風呂と温かい風呂を交互に何回か入った後、
体を洗って上がった。

 

「パパー、気持ちよかったね!」
「うん、体も温まっていい気分」
「チャックも冷たくてすっきりした」(えっ)
お風呂に来たのに何で冷やしているんだ?
挙句の果ては「アイス食べていい?」
チャックにはお風呂に来ている意識がないようだ。