子どもの成長は変幻自在。

「パパー、ひとりでするから手伝わないで」
チャックの口から、聞いたことのない言葉が。

 

学校で、夏休みの自由研究の発表があったらしい。
チャックが夏休みに取り組んだ『家のお手伝い』について発表したら、
クラスの友達から
「家のお手伝いしてるんだ、えらいねー」
「すてきな話だったよ」
と言われたみたい。

 

明日の授業の準備を済ませ、ランドセルはすでに玄関に置いてある。
着替えたあとの洗濯物も決まった場所に。
夕ご飯のランチョンマットや箸の準備もバッチリ。
風呂から上がったあとは、自分で体を拭いて髪をドライヤーで乾かした。
なぜか、縫いぐるみを自分の子どものように世話している。(行き過ぎ?)
「もう、おねえさん、なんだからね」
自慢げなチャック。

 

友達とのちょっとした会話から、このように少しずつ変わっていくんだ。
声をかけてくれた友達に感謝。
また、こういう環境づくりをしている学校にも感謝。

 

翌朝、目覚まし時計が鳴って止まったが起きてこない。しばらく待っても起きてこなかったので寝室に行くと、まだ寝てる。
「チャック起きて、時間だよ」
「ウ~ン、抱っこ」
両手を挙げている。
抱っこしてリビングまで行き、
「着替えてね」
言ったとたん、ソファにゴロン。
「早く着替えて!いつもより遅いよ」
『パパー、お着替え手伝って~」
(うん?何かおかしいぞ)

 

「チャック、きのう言ってた”ひとりでする”はどうなったの?」
「ひとりでする時とか、ひとりですることは、チャックがきめるの!」
「だから、きょうはしない日なの」(ガクッ)

 

一歩進んで一歩下がる。
すこし期待しすぎたのかもしれない。